襟周り広めのCameronシャツ

暦の上ではもう春ですね。

こちらは吹雪いてみたり、日中の気温が15度になってみたりと、激しめの三寒四温を繰り返しています。

ここ数日雪が降ったりもしていますが、それでも徐々に気温が上がってきています。

4月も目の前ですし、そろそろ春物が気になってくる季節。


今日は目次をつけてみました。次からもこうした方が読みやすいかな?

使用した布

使用した型紙

パターンアレンジ

袖まわり

まとめ

前立てと襟の組み立て手順


使用した布

日本の洋裁コミュニティで大人気のCheck & Stripeさんですが、そのCheck & Stripeさんが販売されているオリジナルギンガムチェック

定番でずっと販売されているそうなので、使ったことのある方もいらっしゃるでしょう。

やや透け感のあるかなり薄手の綿ローンという感じ。

そのオリジナルギンガムチェックを扱っている、カナダのオンラインショップ(Ewe Knitというお店)を2、3年前に発見!

Check & Stripeさんの他の商品も取り扱っているみたいです。


日本で買うよりだいぶ割高になってしまいますが、日本から輸入していることを考えると仕方がないのでしょう。

日本のものを扱っているお店があるということに嬉しくなって、つい購入。ピスタチオという淡いグリーン色にしました。

ついと言っても2年近く前の話なんですが。

確かパンデミックが始まって数ヶ月くらいだったかな?お仕事の仕方が変わったり以前より忙しくなったりしたこともあり、パンデミックの中頑張る自分にご褒美、という理由をつけて購入した気がします。

このとっても着易そう&縫い易そうな布を今回は定番のシャツに仕立てました。

 
 

使用した型紙

当初はArcher Button Upという型紙を使おうと思っていたのですが、少し前に出た新しい型紙が気になって。結局はその新しい方で作りました。

Helen's Closet PatternsというブランドのCameron Button Upという型紙。

Helen’s Closetはサイズ展開に力を入れているところがとっても頼もしいブランド。

サイズ補正やデザインのアレンジなどもブログにたくさん載せてくれて、助かります。(インスタなどのSNSでも質問によく答えてくれているみたいです。)

インディーデザイナーと呼ばれる類のパターンブランドは、そういうサポートが豊富。

私がよくインディーデザイナーの型紙を使用するのはこういった理由も大きいです。

このシャツ、自分で言うのもなんですがすごくいい感じ!

頭の中で想像していたものとかなり近いものができたと思います。

 
 

後ろはヨーク切り替え+タックあり。


Cameronシャツパターンはなんとジェンダーインクルーシブなデザイン。(昔からある言葉で言うと、男女兼用なデザイン。男女兼用に変わるもっと良い日本語の表現をご存知でしたら教えてください。)

ヌード寸法の胸囲78.5センチ(ウエスト61センチ)から、胸囲152.5センチ(ウエスト132センチ)までがカバーされています。

ありがたいほどのサイズ展開。

日本の洋裁本を見ると、このヌード寸法胸囲78センチ・ウエスト61センチ前後はSサイズの様子。ですのでXSかそれ以下の人はサイズ補正が多少必要になるのかもしれません。

とはいえ、Cameronシャツはジェンダーインクルーシブなデザインだけあってゆったりシルエット。多少ウエストが大きめな程度ならそのままでも良いかと。

ジェンダーインクルーシブということは、胸がある体型の人もない体型の人も着られるということ。AA〜DDカップまでは補正なしで快適に着られるデザインとなっているようです。

元々はダーツなしのデザインですが、それ以上のカップの人やダーツが欲しい人のために、ダーツの入れ方をブログに載せてくださっています。

 
 

パターンアレンジ

1枚目の写真で既に気づかれた方もいらっしゃるかもしれませんが…

このシャツを作るにあたって割と大きめのデザインアレンジをしています。


それがこの襟周りの開き具合。

首周りに余裕が出るよう、ちょっと広めに作ってみました。


というのも、以前作ったArcherシャツも、既製品のシャツも、首が太短い私には襟の開きが小さくて。

第一ボタンを開けて着る分にはいいのですが、一番上まで留めるのはちょっと苦しいなということが多いんです。

ピターっとしすぎると首の太さや二重顎が強調される気が。

そして何よりも着心地が良くないですよね。


ずっと憧れていた、私でも余裕を持って第一ボタンまで閉められるシャツ!を今回実現しました。


写真で見る限りCameronパターンも至って標準の開き具合っぽかったので、自分で型紙をいじってみることに。

 
 

何度か紹介していますが、こちらの『誌上・パターン塾 Vol.1 トップ編』を参考にしました。襟に何かアレンジを加えるときはいつもこの本にお世話になっています。

今回は、

  • 身頃の襟ぐりの部分を少しずつ広げる

  • 広げた身頃の襟ぐりの長さに合わせて、台襟と襟の長さも書き直す

  • 同時に台襟のカーブを緩く直す

  • 台襟の高さを少し低く

というパターン作り初心者の私には少々難しめのアレンジをしました。

ちゃんと何回か練習版を作って確認しましたよ。

結果、なかなかうまくいったはず!

襟の尖った部分の角度とかはもう少し微調整したいかな〜とも思いますが、大失敗することなく出来上がりました。

 
 

首が太短い私でも余裕を持って第一ボタンまで留められるシャツが出来ました!

第一ボタンまで閉めても少し隙間がある、この状態が既製品では(私は)滅多に得られないのでとても嬉しい。


あまり広く開きすぎると今度はブラウス感が出てしまうので、あくまでもシャツらしい襟周りを意識しました。

これね、身頃の開き具合を広めたのもそうなんですが、それと同じくらい台襟の高さを調整したのが良かったみたいです。

高さのある襟って首が長い人が着るととっても美しいんですが、首が短い私が着るとすごく着心地が悪いんです。

少し首を傾けたり動かしたりするだけで顎はもちろんのこと、後頭部の下の方に襟が当たったりして邪魔というか苦しいというか…

ほんの少し台襟を低くしたらそれが解消され、窮屈さがゼロになりました。

着心地が良いって本当に大事だし嬉しい。

第一ボタンを開けてもだらしなくは見えなそうでよかった!

ただ、第二ボタンまで開けたり全部開けて羽織りものとして着る場合は、普通の襟開きにしたほうがデザインの収まりは良さそうです。(その場合、私だったら台襟の高さだけ低めに変えるかも。)

これでもかなり満足ですが、こうやって写真を見るとここまで開きを広げなくてもよかったのかなぁという気もしてきます。

だらしないほど大きく開いているわけじゃないけど、シャツとして着るならもうちょっとだけ狭い方がデザインが綺麗な気がする。


次回はそのデザインとしてのまとまりと、着心地の良さのバランスをもう少し探ってみたいなと思います。

 
 

袖まわり

とても薄手のコットンだったので半袖にしてもよかったのだけれど、ちゃんと剣ボロの具合なども確認しておきたくて当初の予定通り長袖で作りました。

剣ボロ仕様のシャツを作るのは多分このシャツ以来、2回目。

それ以外は半袖だったり、「イッテコイ」仕様だったり、縫い目を利用して開きを作るものだったり。

イッテコイも剣ボロも名前が独特ですよね。

Cameronシャツのパターンは剣ボロの部分の説明も丁寧。

でも久しぶりの2回目だったのでちょっとガタついてしまいました。(剣ボロの柄合わせは最初からするつもりはありませんでした。)

腕まくりして着ることももちろん出来ます!

でもこなれた着方をする人はこんな風にきっちり折り返したりはしないんだろうなぁ。「こなれた」って「ちゃんとしてない」との紙一重なことも多くて、上級者じゃないと匙加減が難しいですよねぇ。

まとめ

今回、襟にはヘビーなアレンジを施しましたが、それ以外はほぼパターン通りです。

他の補正やアレンジは、袖の長さを私の腕に合わせて短くした程度。

ゆったりしたボックスシルエットというのもあって、そこまで精密な補正をしなくともちゃんと仕上がる優秀デザインだと思います。


Helen's Closetのパターンを使うのはこれで3つめ。

1つはGilbert、もう一つはキュロット(昨年作ったものですが、私のミスで要手直しだったためブログ未掲載。また手直ししたら載せようと思います)。


Gilbertを作った時にも感じたのですが、Helen's Closetの型紙は私の体型に合っている気がします。

たくさん補正しなくても「着心地いいな」と思うものが仕上がる率が高いような。

今のところ私の信用度かなり高めのインディーデザイナーさんです。


あっうっかり忘れそうでしたが、そうだ、あと二つ書きたいことがあったんだった。

 
 

前立てと襟の組み立て手順

このCameronシャツ、前立ては左右共身頃と続けて裁つタイプ。

でも折り畳み方に一工夫あって、別パーツを縫い付けて作る前立てのように見えるんです。賢い〜〜!

私はズボラなのでパーツは少なければ少ないほどありがたい。だからこの前立ての作り方が知れただけでもこの型紙を購入した価値があったと思ったほどです。

ただ、前立て部分を折りたたんで作るので、その部分の柄合わせは多少どうしてもずれてしまいます。ほんのちょっとなので私は気にならないですが。(逆に別パーツで作る前立てで完璧に柄合わせ出来る自信もありませんし。)


もう一つよかったのは、襟の組み立て方。

前立てと同じく、襟の組み立て方や手順も人によって色々やり方があると思うんです。

Cameronシャツに載っていたやり方が、私の中で今までで一番早くて綺麗に仕上がるものだったのでそこにもとても感動しました。


もう似たような型紙を持っているのに新しいものを買う、というのは躊躇してしまいますよね。

でも独学の私にとって、型紙の少しの違いがどんな風に着心地に変化を与えるのかとか、こうやって色々な仕立て方を学べることとか、利点もやっぱりあります。


今回購入したCameronも一気にお気に入りパターンとなりました。



Mar 30, 2022

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