読書感想:『The Wizard of Oz』

今月はそんなに忙しいわけではなかったはずなのに、なぜかバタバタしてしまい一冊読めるかどうかも怪しかった…

ですが短い児童書を選んだため、いざ読み始めたら順調に進みちゃんと読み終えることができました!

ということで4月に読んだのは、世界的な有名作品『The Wizard of Oz』L. Frank Baum作(『オズの魔法使い』の英語版)です。

 
 

この装丁、すごく素敵でしょう?

エメラルドグリーンの布張りと金の装飾が施されています。

 
 

以前の職場で、こんな特別な装丁版の本を少し扱っていたことがありその時にいくつかジャケ買いしたんです。どれも世界に知れた名作本ばかり。

ほぼコレクション目的で購入したのですが、今月は読書に取れる時間が少なかったのもあって短い児童書ならちょうどいいかなと思い手に取りました。

でも布張りの本を読むのって、汚したくないし思いっきり開いたりしたくないしで緊張しました〜。

その点、電子書籍だと気兼ねなく読めますねぇ。

1939年の映画版は見たことがないのですが、ミュージカルや他の作品を通してなんとなく大まかな話を知っているので、驚きなどはありませんでした。

ただ印象的だったのが、ドロシーが手に入れる靴の色が本ではシルバーだったこと!

1939年版の映画の影響で、ドロシーの靴といえば赤という先入観がありました。当時珍しかったカラー映画ということで、シルバーよりももっと視覚的に印象が強い赤に変えたのでしょうね、きっと。

さて、肝心のお話ですが。

子供の時に読んでいたらどんな感想を持っただろう?

大人になった今ではささーっと読んでしまって、おそらく小さな子供なら感じたであろうワクワクは残念ながら私はさほど感じることができませんでした。

今でも児童書自体はとても好きなんですけどね。

ただ、寝る前に読むお話としては最適でした。

「こんなことがありました。そして登場人物はこんなふうに思いました。」っていう調子で明快わかりやすい書き方をされているので、1日の終わりでもすんなり読める英文なんです。

所々すごく可愛らしい挿絵があるのも嬉しい。

寝る前に2、3章読むとなんだかすごく快適にスヤ〜っと眠りにつける本でした。きっとそういう本って、文章が綺麗でわかりやすくて、読んでいて心地よいということなのかな、と思います。

あと、翼を持った猿たちが予想に反して怖くなかったという発見がありました。

映像作品なんかだとかなり怖い見た目をしてません?

元々動物の猿さん自体をちょっと怖いな…と思っているのもあって、作中の猿たちもやたら不気味な記憶があったんですが。

お話をちゃんと読むとそんなこともありませんでした。

この本の挿絵も可愛らしい作風でしたし。

『オズの魔法使い』に初めて触れる子供が読んだら、オズの正体がすっごく面白く感じるんだろうな〜とも思いました。

それとも期待していたような大魔法使いではなくてガッカリするのかな?

かかし、ブリキの木こり、ライオン、それぞれが一番望んでいたものはきちんと自分達の中に既にあった。

それも誰かから与えられたのではなく、困難を乗り越える中で自分の力で得たもの。

そんなメッセージがとてもユニークな方法で描かれていると改めて感じました。

色彩がいろんなところでとても意識的に明確に使われているので、「この街はきっとこんな感じかな?」と自分の中でイメージを膨らませやすいのもきっと子供には楽しいだろうなぁと思います。

これを寝る前に読んでいた期間、いつもそれなりに良い寝つきがさらに良くて、もうそのことばかりが印象に残っています。

Kindleはかなり目が疲れにくい仕様になっていますが、それ以上に布張りの表紙や紙の質感が心地よかったのかも。

やっぱり寝る前は、スマホやパソコンでSNS見たり作業したりするのではなく、本を読むのが質の良い睡眠につながるのかも知れません。

内容も読みやすく、(大人にとっては)サスペンス感なども無い、というのもポイントですね、きっと。

今月もちゃんと一冊、それも英語の本を読めてよかった〜!(先月が日本語の本ばかりでしたので。)

5月は何を読もうかな。

May 1, 2022

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